ベトナムでは、日本と同じように、親同士が決めた相手と結婚するというしきたりが古くからありましたが、現在都市部では、ほとんどが恋愛結婚になっています。しかし、恋愛の最初の段階に、相手の家族に紹介をして承認をもらってからという手順は変わっていません。
さて、恋愛の期間がある程度すぎて、結婚という段階になると、ベトナムの男性は女性の両親に結婚の申し込みに行きます。
古いしきたりでは、このときビンロウ(ヤシ科の植物)の実を持って行き、その実を女性の母親が受け取ったら婚約成立と言うことになりました。現在では、ビンロウが、果物やケーキなどにかわっているようです。
次は簡単に結婚式の流れを説明します。
- 男性の家に、お嫁さんを迎えにいく人々が集まります。
結婚式の贈り物(豚の丸焼き、ケーキ、お菓子など)を持つ係りの人7~8人を先頭にそれぞれ用意された車に乗り込みます。 - 花嫁の家に到着すると、それぞれ親族の紹介を行います。
花婿から花嫁の母親に、花嫁を迎えに来たことを伝えて承認されると、結婚のための宝石や貴金属を贈ります。結婚指輪の交換が済むと、花嫁側へ結婚報告の挨拶を行います。 - 次に花婿は花嫁とその家族を連れて自分の家に戻ります。
- 花婿の家で先ほどと同じような儀式を執り行います。
そして全てが終わると、全員に昼食が振る舞われます。これで基本的な結婚式は終了しました。 - 披露宴はホテルやレストランで行われます。
ベトナムの披露宴は出席者が食事を楽しんでもらえればそれで良しとするのが主な考え方ですので、日本のようにたくさんの演出がありません。どちらが良いかは、その国の人々の考え方次第ではないでしょうか。