筆者:Pham Nguyen Kieu Chinh
ベトナムの各家庭では、毎年陰暦 12 月 23 日に、家族を見守る最も重要な神として信仰されている「オンタオ」を祀る儀礼がおこなわれる。オンタオは、正式名称を「タオクアン」(Táo quân)という。漢字表記では「灶君」となり、 中国竈神の名称であることが分かる。ベトナム人には、この日, オンタオが家族を見守った後、鯉に乗って家族の善悪を天帝に報告に行くと信仰されている。人々は供物と鯉を供え、金銀紙やオンタオの服・帽子などを燃やす。崇拝の最も特別な特徴には、オンタオを見送るために一匹 、二匹の鯉を準備しておいて、礼儀の後、鯉を川や沼に放生すると信仰されている。仏教の教義により、池に鯉を放すのは放生という意味で、テト日に鯉を放生することは、美しい文化だけでなく、ベトナム人の慈しみも示す 。
しかし、この鯉の解放の意味を確実にするために正しい方法を行うべきである。健康な魚を選ぶべきであり、盥の水面に軽く触れると、魚が強いて素早く泳ぎのを見ることができる。または清潔な池や湖 を選ぶ必要もある。放す時、水の端で鯉を下にそっと放す。